我が家のスパーばあちゃん

2021年2月13日

95歳の母が一昨日椅子から落ちてしまいました。どうやら腰の骨を折ったようだと救急車で病院に。病院の準備が手早く即手術。そして手術成功。麻酔から覚めて病室で横になっている母とLINEで話したのですが、手術の疲れを感じさせないほど元気で、母の生命力を改めて見直した次第です。そして今朝もう一度母と話したのですが、「よくなったらまだドイツに行こうかね」といつもの調子で、周りを笑わせていました。

以前にも母のことを書いたことがあるのですが、苦労の連続の人生だったにもかかわらず逆境に強い人で、何があっても柳に雪折れ無しの「みんなおんなじよ」で済ませてしまうスーバーおばあちゃんなのです。よく見かける「自分だけが大変だ」と騒ぎ立てるタイプとは正反対でしたから、子どもからすると、特に思春期の頃などは「現実感がないのでは」と思ったことがあるほどでした。しかし今にして思えば現実を超えていたようです。現実なんて解釈次第だと言うことがわからなかったのです。簡単に言えばすごくポジティブな人なのでしょうが、世の中でポジティブ思考を推進する人たち特有のポジティブを押し付けるような事は全くないので、人生経験の少ない思春期の子どもには何も見えていなかったようです。

逆境に力を発揮するのは生命力の特徴の一つです。生命力旺盛な木は枝を切られると「何くそ」とさらに元気な枝をつけます。芝などもまめに刈る方が元気に繁殖します。今回の接骨事件で母の生命力を見直しています。いやそれ以上に、不思議な人だと位置付けを格上げしました。「またドイツに行こう」とい言葉がどこから出てくるのか、まさに現実を直視していないわけですが、母にすれば「こんな怪我なんか大した事ない。すぐ治る」からその次のところに気持ちを持って行くのだと言う事なのでしょうが、生命力からの言葉ですから意識的にではなく無意識でそうするのです。

コロナ騒ぎの中で身動きが取れないだけに、母の逆境の中での元気な姿には助けられます。十日か一週間で退院して、その後リハビリでまた入院することになるような話です。先ほど妹の写メールで送られてきた母の顔を見ていたら、「とりあえずは安心」という太鼓判が押せたので、ボチボチと日本にゆく計画でも立てようかと思っています。

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