名古屋で見た岡本太郎展

2023年4月2日

大阪万博(1972年)のシンボル、太陽の塔は今でも千里に立っています。その製作者、岡本太郎の作品を集めた展覧会が名古屋で催されていたので行ってきました。

会場には絵画と彫刻(?)の作品が展示されていて、何をみても間違いなく岡本太郎のもので、真正面から岡本太郎に出会えます。心強い説得力に支えられながら会場を見て回りました。中に、パリのゴミ捨て場で見つかったもの三点があって、そこに岡本太郎と著名があるものの、未だに本物かコピーかの検証がなされているのですが、岡本太郎の作品というのはどんなにうまくコピーしてもどこかでボロが出てしまうようなものですから、素人目には間違いなく岡本太郎のもののように見えました。

今回の展示会では絵画も相当出品されていましたが、岡本太郎が三次元空間に置くことを目指した作品の方に惹かれながら会場を回りました。絵画の合間に登場する岡本太郎独自の立体は絵画と比べるとシンプルに見るものに語りかけてきます。奇抜な発想から作られたものでも落ち着きがあり、見るものを安心されるのです。私にはキャンバスに描かれた二次元の絵画よりも親しみやすく、新しい岡本太郎との出会いでした。

岡本太郎はよくピカソと比べられるのですが、いつも不思議でなりませんでした。確かに共通しているものを探し出せば見つかります。だからと言って同じに並べる必要は今回の展示館からは見つけることができませんでした。それよりも岡本太郎の躍動感の方が気になります。どこからあれを持ってきたのかと作品の前で何度も問いかけていました。

縄文もその一つです。しかしもっと深いところからのものを感じます。結局岡本太郎にしか戻らない何かです。岡本太郎は岡本太郎でしかないようです。

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