狂牛病

2023年4月18日

狂牛病は今から三十年ほど前に世界中を震駭させた事件です。まだ記憶に新しい方なので覚えている方も多いと思います。

原因は、牛に穀物や草の代わりに、鳥の肉を残飯として食べさせて飼育していたことによります。何がいけないのかと言うと、牛が肉を餌にしていたことです。つまりある動物が植物を食べて肉にしたものを牛が食べたことが原因です。肉というのは動物の体で加工されているのです。

牛は胃袋が四つあります。草を食んで四回胃袋で消化されたものから肉にします。ところが肉を餌にしたと言うことは、すでに消化されてしまっているものを食べたわけですから、植物から肉にするという仕事が牛の中で省略されててしまったのです。牛の体の中に失業器官ができてしまったのです。

ここが問題で、省略されて、仕事がなくなってしまったところが出てきて、そこはやることがないので、体の中に尿酸を作ってしまい、それが脳のほうにまで昇っていって、脳を破壊し始めたのです。それによって牛の脳は狂ってしまったのです。

先日インスタグラム中毒という文章を書いたとき、ちょっとこの狂牛病のことが頭をよぎったのですが、その時は書きませんでした。

しかし問題の本質がよく似ているので、ここで形を変えてもう一度取り上げます。。

人間も動画ばかり見ていると、消化された現実ばかりに触れることになりますから、体の中で失業したところが必ず出てきて、そこが体に有毒なものを作ってしまうかもしれないのです。狂牛病ではなく、狂人病の出現です。とんでもない行動をとる危ない存在です。そろそろ巷に姿を現すかもしれません。そうなったら精神病院のベットが足りなくなります。コロナ禍の時以上に緊迫してくるかもしれません。

ありがたいことにこの病気には確実な手立てがあります。

テレビ、動画から離れればいいのです。

半世紀前に寺山修司が「書を捨てて街に出よう」と呼びかけた様な感じで、二十一世紀は動画を捨てて街に出よう、いや森に行こうというスローガンが役に立つかもしれません。

そこで人間の持つ感覚器官を全開することです。そして感覚するだけで、判断、解釈、コメントをしないことです。

 

 

コメントをどうぞ