会話の神秘 その5
2011年2月16日
自分が持っている物差しも計りも、実は自分用のものだということに気が付くまで、時間がかかるものです。
一生そのことに気づかずに死んで行く人もいると思います。
ある人のはインチの物差しで、次の人はセンチで、三人目は尺だったりするのです。これでは同じものを測っても、違った数字になってしまいます。10インチだという人と、25センチだという人と、8寸3分だというのでは話しは食い違ったまま進んでゆきます。
傍から見ていると全然話しが絡まっていないことが見え見えですが当の本人たちは口から泡を飛ばして必死です。
これに時間が加わります。それぞれのテンポです。人というのは理解するのに必要とする時間が異なっている、これもなかなか解ってもらえない人間の不思議です。それだけでも大変なことなのに、加えて、解り方の深さも違います。
こんな風にいろいろな人が集まってお話しをしている。
この違いが楽しめるというのが人生の醍醐味である、と最近は薄々気づき始めています
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仲正雄ブログ