シューベルトのメロディー
シューベルトの音楽の特徴は、すでに書きましたが、しなやかさだと思っています。このしなやかさを作っている一つにメロディーがあります
シューベルトのメロディーの持つ美しさは特筆していいものです。
聞く人の心に直接語りかけて来る魔法の様なものです。加えて懐かしさがあります。遠いい思い出が蘇って来る様なところがあり、しかも初めて聞いたメロディーなのにいつかどこかで聞いたことがある様な気がしてきます。
一度聴いたら忘れられない様な、とても人懐っこいメロディーです。
特に難しい、気取った高尚なことをメロディーにするのではなく、ふと日常の心の中に浮かんでくるイメージがメロディーとなっているかではないか、そんな気がします。敢えていえば母親の様な優しさを持ったメロディーです。
美しさ、懐かしさに加えて、滑らかさという魔法の様な流れもあります。これも他の作曲家とは一味違うものです。それをライアーで弾いてみたいと思います。それが実現したら、ライアーにまた一つ財産ができることは確実です。
近々実現させる予定です。私自身とても楽しみにしています。皆さんもどうぞ楽しみに待っていてください。
今までにも何度も挑戦してみました。すでに幾つかの曲がわたしのCDに収められています。
そこではシューベルトのメロディーを特にひきだしたと言うよりもシューベルトが持っている音楽のいいところをライアーで弾いてみました。それはそれでライアーとシューベルトがとても相性のいいものだと言うことが証明されています。
メロディーを実際に意識的に弾いてみると、波の様な曲線的な流れを音にするのはとても難しいことに気が付きます。曲線は常に流れが変化します。だからと言って伸ばし過ぎたり、ライアーではできないのですがポルタメントの様な奏法で勿体付けると、潔癖感が無くなりシューベルでは無くなってしまいます。
曲線的なメロディーは常に動きに変化があります。
これをどの様にライアーで音にしたらいいのか、最近はそんなことを憧れる様に思い巡らせるのです。
シューベルトの様なメロディーは、世の中には沢山の音楽があるのに非常に少ないですから、そのいいところを沢山ひきだして演奏できたらと思っていますが、まだ私の力はその域に達していない様な気がします。
身近にあるメロディーだから余計難しいのかもしれません。